the Cat Met with Special Boxes.

【攻殻機動隊】第25話 硝煙弾雨 BARRAGE

しょうえんだんうSmoke of gunpowder, hail of bullets

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追っ手の追跡を逃れきれず次々と9課の構成員が捕らえられていく中で、逃走中のバトー草薙素子セーフハウスに立ち寄る。
しかしそこで、既に待ち伏せていたアームスーツと、対決を向かえる事になる。
辛くも敵を撃破し逃走に成功するバトーは、草薙と再会するのだが・・・

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バトー「まだ此処迄は見つけてねえってか。」
(銃の弾を確認?)
バトー「ま、夜迄待つか。」

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法務大臣「貴様が法務省の存在を覚えていたとは光栄だな。しかし、今回は災難だったな。心中察するよ。」
荒巻大輔「時間が無い。手短に話そう。表向き9課は壊滅させたが、部下達は依然逃亡中だ。守りたいのは彼等自身であって9課の看板ではない。これで委員会を説得出来るか?」
法務大臣「うーむ、委員会を説得出来ても総理を懐柔させるのは無理だろう。衆院選が一段落しない事にはな。今は薬島を構え、再選後幹事長を更迭、メディアにはスクープを、国民には幻想的社会正義をそれぞれ与え、総理の描くシナリオはそんな所だな。」
荒巻大輔「彼等と引き替えにか。」
法務大臣「うーむ、お前さえ残れば組織は甦る。このまま9課と心中する事は無い。」
荒巻大輔「今を逃せば、二度とあれ程のメンバーを揃える事は出来まい。彼等無くして9課の再建は有り得んよ。停めてくれ。」
法務大臣「薬島の力は大きい。検察とて薬島立件は悲願だろうが、所詮は国家在っての検察だ。どうする?持って帰るか?」
荒巻大輔「いや、置いて行こう。」
法務大臣「なら、何故もっと頭を下げて頼まない?」
荒巻大輔「頭は立場が上の時に下げてこそ、初めて効果がある。違うか?」
法務大臣「その通りだな。悪く思わんでくれ。」

タチコマ1「はあーあ、9課のニュースが気になるなあ。」
老人「戦況は悪化しておる。」
タチコマ1「え?」
タチコマ1「そうなんだ、爺ちゃん。戦況は悪化してるの。昨日爆発した建物、あそこは前に僕が暮らしてた所なんだ。此処は結構居心地いいし、爺ちゃん達の事も好きだけど、僕、どうしても助けたい人がいるんだ。」
老人「んー、戦況は悪化しておる。」
タチコマ1「は!爺ちゃん、これって・・・爺ちゃん、有難う。僕行くよ!」

サイトー「くっ!」

音声「読取コード解析、情報の種子化・放散完了迄残り16分。」
イシカワ「よし。」
隊員「静かに。我々の指示に従い速やかに退出しろ。」
隊員「大佐、民間人の退去完了しました。」
大佐(海坊主)「よし、証拠品の押収に掛かれ。」
隊員「了解。」

イシカワ「悪いな。」
大佐(海坊主)「何が起きた!?状況を確認しろ!」
イシカワ「借りは返したぞ。」
客「儂等を殺す気かー!」

イシカワ「ん?」
大佐(海坊主)イシカワだな。」

大佐(海坊主)「負傷者を収容し次第、残りの者で隊を再編、この場を撤収する。あそこからはもう何も出ない。」
イシカワ「残念・・・だったな。」
大佐(海坊主)「部下の死の落とし前は付けさせる。死んだ方が増しかと後悔させてやる。」
隊員:大佐、セーフハウスに張っていた網に獲物が掛かった様で。
大佐(海坊主):女隊長か?。
隊員:いえ、義眼の大男の方です。
大佐(海坊主):残して置いた強化外骨格を回せ。
隊員:了解。

タチコマ1「バトー君、天然オイル取って置いてくれたんだ。」
タチコマ2「よー!」
タチコマ1「あ!どうして此処に?」
タチコマ3「反逆児は最後迄反逆児らしくしないとねー。」
タチコマ2「みんな独立しながら同じ欲望を持っていたって事だねー。バトーさんを助けたいって気持ちはみんな一緒だって。」
タチコマ3「それに、その手に持ってる榴弾、1人じゃ装填も出来ないんだろー?」
タチコマ1「うん。でも集まったのは僕達だけ?」
タチコマ2「ラボ行き組で生き残ったのは僕だけだ。最終実験用に器具に繋がれたまま放置されてたんでコード引き千切って逃げて来た。」
タチコマ3「僕は建設現場で高所作業中に居ても立ってもいられなくてねー。君は?」
タチコマ1「僕も同じ様なもんさ。でもラボ組みの連中はどうなったの?」
タチコマ3「そうそう。」
タチコマ2「みんな解体されたよー。ほら、本ばかり読んでた奴が居たろ?あいつなんかラボ着いて真っ先に脳味噌ばらされたよ。本人は喜んでたみたいだけど。」
タチコマ1「そっかあ、じゃあみんな死を体験出来たんだなあ。」

バトー「さっすが少佐。抜かりはねえな。」

隊員「よせ!銃を置くんだ!」
バトー「分かった、降参だ。」

隊員「うわ!」

バトー「当たりだ。少佐ならこの辺に隠してると思ったぜ。」

隊員「やっと大人しくなったか・・・なっ!」

隊員「殺してしまったか・・・」
バトー「ふふ、成る程。お前さんには俺が死んでる様に見えんのか。」

バトー「悪いが、目え盗ませて貰ったぜ。」

バトー「ふざけんなよ・・・まだいんのか。」

バトー「ぐああ!」
バトー「ぐうっ!」
隊員「余計な犠牲を出させやがって・・・生け捕りは中止だ!死体で持ち帰る。その前に・・・」
隊員「こいつは殺られた仲間の分!」
隊員「今のは死んだ相棒の分だ!」

隊員「なんだ!?」
タチコマ2「今の内にバトーさんを!」
タチコマ3「おー!」
隊員「思考戦車!?」
タチコマ2「あ!ああぁああ!」
タチコマ3「先に行くぞ!」
タチコマ1「バトーさん、遅くなってごめんね。敵の通信を傍受するのに手間取っちゃったんだ。必ずあいつをやっつけて戻って来るから、此処で待っててね。」

隊員「糞ぉ・・・今迄何処に・・・?」
タチコマ1「上手い事ワイヤーで動きを封じられないか?」
タチコマ3「やってみる!」

隊員「何を狙っているんだ・・・?そうか・・・」

タチコマ3「く!こいつぅ!」

タチコマ3「ああ!ああぁああ・・・」

タチコマ1「焦っちゃ駄目だ。弾はこの1発しかないんだ。あっ!」

タチコマ3「今だ!撃てえー!」
タチコマ1「うん!食らえー!」

バトー「うぅ・・・」

タチコマ1「なんで!?!」
タチコマ3「不発弾かー。」

バトー「くっ・・・まだ生きてんのか?」

タチコマ1「ああぁああ!」
タチコマ1「神様、僕達はなんて・・・無力なんだ・・・」
草薙素子:そんな事は無い。お前達が獲得した物は決して無力等ではないぞ。
タチコマ1「あ!」
タチコマ3「その声は・・・」
タチコマ3「えぃ、これが最後だ!」
タチコマ3「やああー!」

タチコマ3「今だあ!」
タチコマ1「う、うん!バトーさん!」
タチコマ1「さよなら、バトーさん・・・」

隊員「2機目の反応も消えました。考えにくい事ですが2機とも破壊されたのでしょうか・・・?」
大佐(海坊主)「判断は私がする。今は現場に急げばいい。」

バトー「どうして・・・こいつ等が・・・」
コドモトコ「貴方を助けたい一心でラボから抜け出して来たのよ。」
バトー少佐・・・か?」
コドモトコ「私はこの子達のAIが急速に進化し過ぎた為に、兵器としては使い物にならないと判断した。でも、この子達は積極的に情報を集め、並列化を繰り返す内に、逆に個性を獲得し自己犠牲の心迄身に付けていた。私がもっと早くその事に気付いてやれたら、この子達が獲得した物がゴーストだったのかどうかを確かめてやれたのにな・・・」
バトーゴースト・・・」
コドモトコ「この子達がいなかったら、貴方、今ごろ死んでいたわね。」
コドモトコ「逃げるわよ!」

バトー「9課がよく見える。まさかこんな所にセーフハウスがあったとはな。」
バトー「おい・・・!?」
草薙素子「やっぱりこっちの体じゃないとね。」
バトー「リモート人形だったのか。」
草薙素子「そういう事。」

バトー「そういやあ、こいつを渡し損ねる所だった。」
草薙素子「やっぱりね。」
バトー「どれだけ義体を乗り換えても、そいつだけはお前と共に同じ時を刻んで来たんだろ?刹那に過ぎる時の中で、自分と言う個を特定しうる証拠を記憶して置きたいからこそ、人は外部記憶にそれを委ねる。お前に取っちゃ、それが唯一これ迄の自分を特定出来る、外部記憶装置なんじゃねえのか?」
草薙素子「そんなシリアスな台詞、何処から用意してきたの?」
草薙素子「ふっ、時計に筋トレか・・・お互い仕様も無い記憶の欠片にしがみ付いて来た物ね。恐らく9課のメンバーで捕らえられていないのは私達だけだ。2人で生き延びて、私達がやろうとして来た事の記録を残しましょう。」
バトー「目的を遂げずには死にきれねえかんな。」

大佐(海坊主):第一狙撃目標、草薙素子。彼女には委員会より射殺命令が出されている。チャンスは一度だ。乗り込む瞬間を狙え。

バトー「素子!」

バトー「素子!素子ー!」
バトー「うっ!ぐっ!糞っ!ぬうぅ!」
隊員:生体反応無し。目標の破壊を確認。

バトー「うぅ・・・ぬぅうぅ・・・うぅ・・・!素子ー!」


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※1:しょうえんだんう 火薬の煙が立ち込め、弾丸が雨の様に飛ぶ事。激しい戦場の光景の形容。砲煙弾雨。

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